■オール電化とは

オール電化にするという事は、ガスコンロや給湯器、暖房器具などの火を使う設備機器を電気のエネルギーでまかなうようにする事。 わかりやすく言えば、ガスコンロをIHへ、ガス給湯器をエコキュートへ替える事です。 さらに太陽光発電を採用することで、電気の自給自足が可能になります。また、IHではない電気コンロ、エコキュートではない電気給湯器でも、オール電化となります。 直接的なメリットとしては、エネルギー源を電気に一本化することで、光熱費の削減が見込めます。メーカーホームページで光熱費比較シュミレーションができるサイトもあるので、オール電化に興味のある人は試してみてはいかがでしょうか。

現在、それぞれの機器は各メーカーより販売されていますが、ここでは一般的な特徴をご紹介します。

■IHクッキングヒーター

IHクッキングヒーターにすると、加熱効率がガスコンロよりも良くなります。ガスコンロのように逃げる熱が無いので、効率良く食材を加熱する事ができます。また、火が出ないので、高齢者や小さいお子さんが居るお宅で、IHのみを採用するお客様もいらっしゃいます。ガスコンロも安全性は向上していますが、やはり火を使うので、袖口に火がついてしまったりと、安全性ではIHが一歩リードしています。 良く言われている掃除のし易さは、ガスコンロと大差はありません。ガスコンロも現在では、フラットな天板の物があり、清掃性は向上しています。電気の契約容量を上げなければならない事や、専用の配線が必要になるなど、初期費用が若干高くなるので、特に不便がなければガスコンロのままというお客様も少なくありません。

■エコキュート

エコキュートは、電気給湯器のように電気の熱でお湯を沸かすのではなく、ヒートポンプによってお湯を沸かします。高効率・省エネの代表的な設備機器で、電気料金の安い深夜電力を使いお湯を貯めておくのも、良く知られている特徴です。 貯湯式で湯切れを心配する方もいますが、タンク容量も選べるので、生活スタイルに合った容量を選べば、心配はありません。災害時には、貯めてあるお湯を生活用水として使用する事もできます。
リフォーム時のデメリットとして、電気給湯器とは違い、タンクのほかにヒートポンプユニットが必要になります。都市部では、住宅密集地や狭小住宅が多く、タンクとヒートポンプユニットを置くスペースが無いケースがあります。その為、採用に至らないケースもあります。

■太陽光発電

太陽光発電を採用することにより、電気の自給自足が可能になります。2011年の東日本大震災（3.11）以降、興味を持った人が増えたようですが、普及率はまだまだです。あまり普及しない要因としては、都市部住宅の屋根面積が狭く、十分な発電ができない事や、蓄電池の存在がまだまだ浸透していない事、イニシャルコストが高額になってしまう事等が挙げられると思います。
また、マンションでは住人全体の了承を得る必要があることや、十分な量のソーラーパネルを設置するスペースが無い事、マンション全体の電気設備の見直し等により、リフォームでの設置は現実的ではないと言えます。十分に普及するにはまだまだ時間がかかりそうです。