これから住宅リフォームを検討している方は、通常、何社かに相見積もりを取ることと思います。
多くの人が、リフォーム会社によって金額が違うことに困惑するのではないでしょうか。
同じプランでの見積でも、リフォーム会社によって金額はまちまち。
そこで、どんなことに気を付ければいいかご紹介します。
■金額が安くなるパターン
●自社施工によるパターン
現在、多くのリフォーム会社が工事のほとんどを下請け業者にお願いするシステムをとっています。
しかし、職人が、リフォーム全体を直接請け負う場合もあります。
職人が元請け業者である場合、施工費が安くなるケースが多くあります。
しかし、デメリットもあります。
リフォーム全体の工事に不慣れで監督業務ができない場合や、商品自体が高くなる場合もあるので、注意が必要です。
経験上、お客様を第一に考える職人は、別に現場監理を外注する為、リフォーム会社とあまり金額が変わらないと思います。
●薄利多売
これは、ネットでのキッチンパック工事やトイレパック工事などによく見られるパターンです。
商品の大量購入によって、商品の仕入れを下げ、職人も定額に近い金額で手配します。
工事1件あたりの利益も限りなく少なくし、工事案件の数で利益を稼ぐ方法です。
この場合のデメリットは、ほとんどの場合、現場監督が不在で工事の質にあたりはずれが出てしまいます。
また、現場数が管理能力を超えてしまうケースが多く、現場調査を行えない場合や、不具合の対応の遅れ、アフターサービスが延長保証などの形だけのものになってしまう事もしばしばあります。
●自社製品
大手リフォーム会社になると、キッチンなどを自社製品として販売している場合があります。
当然、商品自体の金額が安くなるのですが、場合によっては商品の質が落ちることがあります。
これは、TOTOやINAXなどの大手水廻りメーカーの商品と比べるとよくわかります。
メーカー品に比べ、商品のリコール対応や、商品自体の不具合への対応が遅れる場合もあります。
●工事のマニュアル化
パック工事などでは工事をマニュアル化(作業内容の固定)している場合もあります。
マニュアル化することにより、現場管理業務が最小限となり、より多くの案件をこなせるようになるので、単価の引き下げにつながります。
ただし、新築工事と違い、現場ごとに状況が違うため、このマニュアルが当てはまらない状況になった場合、高額の追加費用がかかったり、強引にマニュアルに当てはめて、工事の質が落ちてしまう事があります。
残念ながら、リフォームの場合はほとんどがマニュアルに合致せず、顧客満足度が下がっているのが現状と考えられます。
●見積もりの見落とし
本当はあってはならないことですが、意外と多いパターンです。
見積もりの見落としが多く、つじつまを合わせるために予定していた商品よりも安いものを入れられたり、最悪の場合は工事自体を手抜きで行われる場合があります。
安易な値引きや、他社との価格合わせを行う業者は、見積もりの見落としが多かったり、赤字経営である場合があるので注意が必要です。
■安い金額は魅力的、でもどうすれば・・・
安い金額はとても魅力的です。
例えば、同じプランで1千万円の会社と9百万円の会社があったら、どちらがいいでしょうか。
迷うまでもなく、9百万円の会社だと思います。
しかし、ここで注意しなければならないのは、1千万円の会社は他社より高い理由をしっかり説明できるか、9百万円の会社は他社より安くできる理由をしっかり説明できるかです。
正直な話、我々業界関係者でも、どちらが適正価格か判断が難しいところです。
お客様が納得できる説明ができるかどうかが、判断の1つの基準になります。
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